グレード・テストについて


音楽教育分野のグレード

 平成12年度より学期制の改編のため年間3回実施してきたグレードテストを、原則不定期とし、従来7月末、11月末、2月末に行われてきたグレードテストも今年度に限り存続する。また、グレード受験者の対象を学部生以外に、院生や課程認定履修者にまで拡げるとともに卒業生や修了生にも受験資格を与えるものとする。その場合は随時センター音楽教育分野(0795−44−2274)に問い合わせること。

初等音楽で使う新しいピアノのテキストが出来ました。PDFで見たり印刷したりできます。

グレードE
 初心者が最低必要とするグレードCを達成するためのステップとして設けられたロー・グレードです。ピアノの場合はハ長調またはト長調などの、少ない調号で構成された比較的簡単な曲で、右手対左手のリズム比が1対1又は、2対1、1対2などの割り切れるもので、早い音符や難しいリズムを含まないものを課題曲としています。すべての指が均一な運動ができて、リズムやテンポに乱れがない演奏を可とし、右手と左手の独立運動がバランスよくできることが合格条件となり、ソルフェージュでは離れた音程が正確に歌えることと、音符の長さの正確さが要求されます。
グレードD   
 これもロー・グレードですが、ピアノの場合は左手の伴奏型が和音やアルペジョになったものや、カノン風な動きをするものが含まれます。勿論調号も3〜4と増え、臨時記号や転調が含まれます、。右手の運動は跳躍進行が多く含まれ、素早い動きの音階などと組み合わされます。音の表情も考えて演奏しなければなりません。ソルフェージュではシンコペーションやフレーズのことに気を付けるとともに、臨時記号や調号で示される音を正確に歌うことが要求されます。
グレードC    
 楽曲的な要素はほとんど包含された曲が課題となります。初等教育の教員として最低限度必要な実技能力を要求します。ピアノではトリル等の素早い動きとともに左手の伴奏型も一層複雑なものになります。ピアノ・フォルテなどの表情やフレージングにも留意して、ふさわしいバランスとテンポで美しく演奏することが大切です。
 歌唱実技におけるグレードCは教員採用試験によく出る5、6年生の歌唱教材の階名唱を移動ドで正しく歌えることを要求します。一般にハ調読みとか白鍵読みといわれる歌い方は合唱指導やソルフェージュに大きな支障を来しますので、必ず移動ドで歌えることを要求します。また、このグレードから弾き歌いが課せられますので、自分でピアノ伴奏をしながら歌う練習も必要です。声の良し悪しより音程の正確さや、リズムの正確さを心がけねばなりません。 グレードCは初等音楽の単位取得の条件の1つとなりますので、C以上のグレードを在学中に取らなければなりません。
グレードB    
 ピアノの場合ポリフォニックな曲や、早いパッセージを含む曲で比較的短い曲を自分で選曲します。ソナチネ等の形式的な把握も大切でただ間違えずに弾くというだけでは消極的過ぎます。テンポの変化やダイナミックスを個性的に表現するのに、通常の練習でも1〜2カ月はかかるものと考えられます。
 ソルフェージュでは高度なテクニックを必要とする曲が与えられますが、グレードC同様「弾き歌い」が課せられます。また「移動ド」で正しく歌えることや新曲視唱もある場合があるので正しい読譜力が要求されます。
グレードA    
 演奏会用にもなる楽曲。通常の芸術的表現力を要求し、専科教員として通用する実技能力が必要になります。ピアノの場合は運指の正確さと敏速性、複雑な伴奏型とリズムの把握、高度な音楽的表現力、優れた洞察力や識別力、そして何よりも自己表現能力や構成力が要求されます。ソルフェージュでは発声や表情も重視されます。


現在までのグレード(ピアノ)の取得者数


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