表1. ディスカッションのための質問項目の概要(より抜粋)
項目1:作品の観察や個人(またはグループ)の作品解釈を動機づける質問
(1)話し合いを始めるために観察したことについて聞く質問 例:どんなことか描かれているか?どんなことが起こっているのか?
(2)理由に基づいた解釈をうながす質問
例:どうしてそう思ったの?どうしてそう言ったの?
項目2:芸術家は制作過程で意図的に選択していることに気付かせる質問
(1)芸術家の制作行為について考えさせる質問
例:制作者である画家は作品に向かってどこに位置しているのだろう。
(2)芸術家の制作意図や動機について考えさせる質問
例:制作者は何を私達に伝えたいのだろう。 
(3)理由に基づいて制作者の意図を考えさせる質問
例:どうしてあなたは作家がそんなことを表したいと考えたの?作品に基づいて理由を言ってごらん。
(4)自分の生活との関連で美術について考えさせる質問
例:どうして芸術家はこのような作品を制作したのか?
(5)表現方法とその意義について考えさせる質問
例:どうして制作者はこのように表現することに決めたのか?
項目3:美術作品を見ることは観察と思考の過程であることを気付かせる質問
(1)観察と解釈は異なるものであることを気付かせる質問
例:それは観察したことなの?それとも解釈したことなの?
(2)未発見の観察や解釈が未だあることに気付かせる質問
例:この絵について知らないことを言ってごらん。
(3)解釈の不確実性について考えさせる質問
例:どうやったら解釈が適当であることが分かるかな?
項目4:美術館訪問についての追加質問
(1)本物の美術作品と複製の違いについての質問
例:学校の授業で気が付かなかったことはあるかな?
(2)材料や制作手段の選択について認識させる質問
例:この作品はどうやって制作されたと思う?