●鑑賞教育実践(学校と美術館の連携をめざして)

「田中ゲイジュツに挑戦!」

兵庫県神戸市花谷小学校 佐藤以都子

[学習のねらい]
●芸術作品(田中敦子作「作品」)の一部を見せることにより本物の作品はどうなっているのか想像し、その一部から自分なりの作品を作る喜びを味わう。
●自分の作品と田中さんの作品はどう違っているのか興味を持つことのより、美術館に行ってみたいという意欲を持ち芸術作品に親しみを持つ。

兵庫県立近代美術館で「夏休み美術館線を探しに」2000年6月23日(金)〜9月17日(日)という展覧会が開催されました。この授業は、家族で美術館へ行くきっかけとして、あるいは、学校から美術館へ行くときの事前授業として設定しました。
      
授業の組み立て
●何に見えるかな?(0.5時間)
田中敦子作「作品」(丸や線だけの作品、本当は鮮やかな色がついているがここでは白黒で提示)の一部を提示して何に見えるか考える。
「りんご」「ぶどう」「おたまじゃくし」「蜂の巣」「魚の鱗」「地図」「納豆」「風船」「町」などいろいろな意見が出るとよい。あっ、こんなものにも見えるのかという楽しい意見が出ると子ども達の思いも広がっていく。
●田中ゲージュツに挑戦しよう!(1.5時間)
提示した田中さんの「作品」の一部分から想像して、絵を描く。
「卵がかえって、おたまじゃくしがでてきたよ。」
「サーカスでピエロが曲芸をしているよ。」
「不思議な魚の誕生。」
「町のなかを高速道路が走っている地図にしよう。」
「おいしそうに納豆を食べているよ。」
できるだけ、人とは違う自分だけのアイデアが出せるとよい。
八つ切りの画用紙に色鉛筆、コンテ、色サインペンなど子どもが描画材料を選び、必要に応じて色紙、包装紙、布などを貼ったりして制作した。
●田中ゲ−ジュツに会いに美術館へ行こう。
本物の田中敦子さんの「作品」の全体はどうなっているのかな。展覧会に見に行こう。
「自分の作品と本物の作品はどう違うか比べてみたいな。」
◎実践を振りかえって
本物の美術作品に出会うことにより、鑑賞の喜びを味わいより美術に興味や関心を持ち、つくりだす喜びとそのよさや美しさに気付き、豊かな心を育てろことにつながると考えます。

「卵からおたまじゃくしが。」
「サーカスでピエロが曲芸をしているよ。」
「不思議な魚の誕生。」
「町のなかを高速道路が走っている地図にしよう。」
「おいしそうに納豆を食べているよ。」
「リンゴの実がたくさん生っている大きな木だ。」
できるだけ、人とは違う自分だけのアイデアが出せるとよい。
八つ切りの画用紙に色鉛筆、コンテ、色サインペン、絵の具など子どもが描画材料を選ぶ。必要に応じて色紙、包装紙、布などを貼ったりして、自分の思いが表現できる工夫をしよう。
●美術館へ行こう。
本物の田中敦子さんの「作品」の全体はどうなっているのかな。
「自分の作品と本物の作品はどう違うか比べてみたいな。」

◎実践を振りかえって
ここでは、八つ切りの画用紙に個人で制作しましたが、実際の作品の大きさ(224.0×183.0B)にして、共同作品にすると、より芸術作品に挑戦したという実感が得られたかもしれません。
本校では、毎年6年生が美術館へ行き鑑賞の授業を行っていますが、今回、この授業の後、学校から美術館へ行くのではなく家の人と行こうと呼びかけました。そのためには保護者の協力が必要なので、チラシを配るだけでなく学校だよりに展覧会や授業の紹介を載せたり、懇談会で話をしたりという工夫をしました。
これをきっかけに美術館がより身近で、親しみやすいものになればと願います。
(佐藤以都子)