InSEA(国際美術教育学会)in Japanへようこそ

 InSEA(国際美術教育学会)は、美術を通した創造的な表現と鑑賞の教育を促進し、国際理解を深めることを目的にユネスコの外郭団体として1954年に設立されました。これまで3年ごとの世界会議や毎年開催される世界各地の地区会議において美術教育の国際交流を進めてきています。日本においては、(社)日本美術教育連合が窓口となって国際会議の開催や交流を図っています。

 21世紀になって世界各国で教育改革が進展する中、芸術教育が教育の中核として位置づけられた国は限られており、美術教育のカリキュラムにおける時間数の削減が世界的な傾向となって子どもたちの想像力や創造性を培う機会を失うのではないかと危惧する声が高まってきています。

 今こそ世界の美術教育関係者だけでなく創造教育に関わる人すべてが力を合わせて創造的な表現と鑑賞を通した教育を押し進めると同時に、国際的な交流の機会を増やして、世界の平和に寄与する方途を模索する必要があります。

 2008年8月に大阪で開催された第32回InSEAワールドコングレスは、研究発表450件、正参加者1210名、5日間のべ参加者数約4000名の参加を得て成功裏に終了しました。これもひとえに多くの美術教育に関わる方々の支援とご協力によるものです。誠にありがとうございました。

 その後,世界大会は2011年にはハンガリーで、また2014年にはオーストラリアのメルボルンで開催されました。2017年8月には韓国で世界大会が予定されています。

 今後ともInSEAにご支援をいただき、美術教育の国際交流の発展に寄与していただければ幸いです。

福本謹一(兵庫教育大学理事・副学長)